あなたの想像を超えるNMR...次世代NMRワーキンググループは、NMRに触れることのなかった、あるいはその一部しか使ってこなかった科学者や技術者、さらにはその卵である学生のみなさんに、「NMRでこんなこともできるのか!」という体験を、より多く提供し、NMRがより身近な技術として、創造的な活動のなかで活用される未来を目指しています。

「NMRを学んで未来を創る」をコンセプトに、産学官・年齢・分野を問わずNMRに少しでも興味のある皆さんの参加を待つ定期的なワークショップの開催、NMRについてなら必要な情報がそこにあるホームページ、賛同いただけるNMRのエキスパートによる技術支援ネットワークの構築などを通じて、”ちょっとこれNMRでやってみるか”な未来を実現できればと考えています。

第8回ワークショップ開催情報・プログラム

2024.03.14 第8回ワークショップ参加受付を開始しました。

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講習会・動画配信・解析方法の解説・解析ツールの配布などの活動を行っています。

蛋白研セミナー

基礎から学ぶ最新NMR解析法 第8回ワークショップ

ーNMRboxをつかったオンライン解析ー

開催場所:大阪大学蛋白質研究所 講堂, zoom (オンライン) 2024年4月23日(火)〜24日(水)

概要

   核磁気共鳴 (NMR) 法は、生体分子の立体構造のみならず、ダイナミクスや結合親和性、結合速度など、その機能を理解するための重要かつユニークな構造情報を与えてくれます。一方、そのような構造情報をNMRスペクトルから抽出する際には、複数の測定を行い、その結果を複数の解析プログラムを組み合わることで統合して解析する必要が出てきます。しかしながら、自分の目指す解析の実現のために、どのプログラムをインストールすればよいのか?また実際、インストールするとしてもどのような環境で使えるのか?ライブラリーは?など解析プログラムの使用に至る道のりは専門家にとってもわかりにくく、非専門家からすると絶望的に遠い道のりに感じられる現状があると思います。このことはNMR技術の普及と発展を限定的なものにする要因の一つともなっています。
  そこで本セミナーでは、オンラインで260種類ものNMR関連ソフトウェアにアクセスできるNMRbox(https://nmrbox.nmrhub.org/)を取り上げ、運営からアカデミア・非アカデミアを問わずすべての機能にアクセスできる講習会限定のアカウントを提供してもらう形で、広く皆さんにNMRboxの使用を体験いただく“体験型ワークショップ”を開催します。
 初日は比較的初心者向けの内容とし、2D NMRデータをどのようにアップロードし、プロセスし、様々なソフトウェアを活用しながら、解析結果を得るのかを、化学シフト摂動法の線形解析を取り上げてNMRbox上で体験いただきます。
 2日目は応用として非線形サンプリング(NUS)に焦点を絞り、NUS測定の実際と、NMRboxのもつ強力な計算機群を使ったNUS測定データの処理方法を、解説を聞きながら体験いただきます。ぜひ皆さんのご参加をお待ちいたします。
 In this seminar, we will host a "hands-on workshop" using NMRbox (https://nmrbox.nmrhub.org/).
 The first day will be geared towards beginners, covering the upload and processing of 2D NMR data, as well as a linear analysis of chemical shift perturbations. The second day will focus on applications, specifically Non-Uniform Sampling (NUS), where participants will have the opportunity to learn about the setup for NUS measurements and data processing methods through explanations and hands-on experience. A part of the workshop will be given in English.

プログラム(案)

2024年4月23日(火)

13:00~13:05  開会の挨拶 (栗栖源嗣 オンラインor ビデオ)
13:05~13:20  前回の振り返りと今回の趣旨説明(竹内恒)
13:20~14:20   Introduction of NMRbox (J. Hoch)[video; English session]

休憩

14:30~16:30  体験型ワークショップ:NMRboxを使ったNMR解析の実際(世話人一同*)
16:30~18:50  Optimizing NMR techniques and data collection
      to harness the potential of high-field magnets
      (H. Arthanari)[English session]

懇親会

2024年4月24日(水)

9:00~9:50    NUS 測定set up Hari Arthanari (Harvard Med. Sch.)
10:00~11:00    Synthetic data + NUS reconstruction by hmsIST in NMRbox
11:00~11:45    SMILE in NMRbox
11:45~11:55    閉会の挨拶

*ワークショップ世話人
久米田博之(北海道大);齋尾智英(徳島大);竹内恒(東京大);田巻初(大阪大)
日比野絵美(名古屋大);宮ノ入洋平(大阪大);八木宏昌(旭化成ファーマ)

主催

大阪大学蛋白質研究所

共催

PDBj, NMRプラットフォーム, 日本生物物理学会, 次世代NMRワーキンググループ

後援

BINDS 創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム

第7回ワークショップ終了のご挨拶

 この度は、蛋白研セミナー(日本この度は、蛋白研セミナー(共催:日本生物物理学会 次世代NMRワーキンググループ)「生体系NMR法の最前線 基礎から学ぶ最新NMR解析法 第7回ワークショップ –タンパク質のダイナミクスと機能」にご参加いただき、誠にありがとうございました。今回は93名の方にご参加いただき、活発な議論が展開されました。
 本ワークショップでは6名の先生にご講演いただきました。NMR法を用いたダイナミクス解析の基礎、特に緩和解析に関する詳細を解説しつつ、研究例を紹介いただきました。また、溶液NMR法ならではのレオロジー解析など最新のダイナミクス解析についても、ご紹介いただきました。また、NMR法とは異なる測定手法についても紹介いただき、互いに相補的に活用することで、より詳細な蛋白質動態を明らかにできることをご紹介いただきました。参加者には、学生さんや若手研究者が多く含まれていましたが、各先生方のわかりやすい説明のおかげで、活発な議論が展開されました。今 後の皆様に研究に刺激を与えられた機会になりましたら、幸いです。各先生のご厚意により、一部のご講演に関し、動画をアーカイブにアップロードしております。是非、何度もご覧になっていただき、今後のご研究の参考にしていただけますと嬉しく思います。
   次世代NMRワーキンググループ「基礎から学ぶ最新 NMR 解析法シリーズ」は、次回「NMRBoxを使ったオンライン解析」をテーマとして2024年4月23,24日に開催する予定です。実際に参加者の皆様にソフトウェアを利用していただきながら、データプロセスや、便利な測定技術のセットアップ方法を学んでいただきます。参加登録等、随時HPでアナウンスしていく予定です。皆様のご参加を、心よりお待ちしております。

世話人一同

ワークショップアーカイブス

第1回ワークショップ

蛋白研セミナー 生体系 NMR 法の最前線
基礎から学ぶ最新 NMR 解析法 – 構造解析の自動化
2020年11月5日,6日開催

プログラム
11月5日(木)
13:00-13:05 蛋白質研究所 所長挨拶
 中川 敦史(大阪大・蛋白質研究所)
13:05-13:10 本セミナーの趣旨説明
 宮ノ入 洋平(大阪大・蛋白質研究所)
13:10-14:10 講義:生体系NMR法の基礎
 宮ノ入 洋平(大阪大・蛋白質研究所)
14:30-17:00 MagRO 講習 ①
 小林 直宏(理研・放射光科学研究センター)

11月6日(金)
10:00-11:00 講演① 天然変性領域を含むタンパク質のNMR解析
 永田 崇 (京都大・エネルギー理工学研究所)
11:05-12:00 講演② 合理設計によるタンパク質配列空間の探索:NMRによる構造決定はその羅針盤
 古賀 信康 (分子研・構造分子科学)
13:00-14:00 講演③ 生体系NMR実験データのPDB/BMRBへの登録と品質評価法の紹介
 横地 政志 (大阪大・蛋白質研究所)
14:00-16:00 MagRO 講習 ② + 最新モジュール紹介
 小林 直宏(理研・放射光科学研究センタ―)
16:00-16:10 終わりに
 竹内 恒 (産総研・細胞分子)

講義映像・グループ演習結果(ワークショップ参加者のみ)

第2回ワークショップ

蛋白研セミナー・TIAかけはし共催
基礎から学ぶ最新 NMR 解析法 – リモートNMR測定 
2021年3月15日,16日開催

プログラム
1日目
13:00-13:10 ご挨拶(阪大蛋白研・中川敦史 先生)
13:10-14:00 イントロダクション(産総研・竹内恒)
14:15-15:15 測定担当者による共用NMR拠点の紹介
 北海道大学・先端生命科学研究院・久米田博之先生
 理化学研究所・放射光科学研究センター・長島敏雄先生
 横浜市立大学・生命医科学研究科・栗田順一先生
 大阪大学蛋白質研究所・高磁場NMR分光学研究室・宮ノ入洋平 先生
 大阪大学・大学院理学研究科・分析機器測定室・稲角直也先生
15:30-16:30 リモート測定1―リモート測定による測定セットアップ
 サンプル提供:
  Protein X 鴫 直樹先生(産総研)
  SARS-Cov2タンパク質 竹内(産総研)
 北大拠点担当: 久米田博之 先生(北大)・齋尾智英(徳島大)
 産総研担当:   竹内 恒(産総研)
16:45-17:30 リモート測定2-参加者からの試料の測定のセットアップ
 サンプル提供:
  30K二量体タンパク質 金村進吾 先生(関西学院大)
  25K タンパク質  恵守未歩 先生(京都府大) 
 北大拠点担当: 久米田博之 先生(北海道大学)・齋尾智英(徳島大)
 阪大拠点担当: 宮ノ入洋平(阪大)
 産総研拠点担当:竹内 恒(産総研)
 理研拠点担当: 八木宏昌(理研)
19:00-21:00 オンライン懇親会

2日目
9:00-9:20 リモート測定3-測定結果の共有
 北大拠点担当:久米田博之 先生(北海道大)・齋尾智英(徳島大)
 阪大拠点担当:宮ノ入洋平(阪大)
 産総研拠点担当:竹内 恒(産総研)
 理研拠点担当: 八木宏昌(理研)
9:20-9:50 リモート測定4-アドバンス測定(InsightMRを用いた自動滴定実験)
 阪大拠点担当:宮ノ入洋平(阪大)
10:00-10:45 講演1: NMRによるタンパク質間相互作用の解析
 東京大学・大学院総合文化研究科・新井宗仁 先生
10:45-11:30 講演2: 多様な構造生物学を駆使したオートファジー研究
 微生物化学研究所・構造生物学研究部・野田展生 先生
11:30-12:15 講演3: 高エネ機構・構造生物学研究センターの自動化の現状と将来
 高エネルギー加速器研究機構・物質構造科学研究所・千田俊哉 先生
12:30-12:45 リモート測定5-アドバンス測定結果 InsightMRを用いた自動滴定実験
 大阪大学蛋白質研究所・宮ノ入洋平先生
12:45-13:00 最後に
 大阪大学蛋白質研究所・宮ノ入洋平先生

講義映像・グループ演習結果(ワークショップ参加者のみ)

第3回ワークショップ

蛋白研セミナー
基礎から学ぶ最新 NMR 解析法 – NMR試料の調製 
2021年12月13日,14日開催

プログラム
2021年12月13日(月)司会:宮ノ入洋平(阪大・蛋白研)
13:00~13:05 蛋白研所長挨拶:中川敦史 先生 (阪大・蛋白研)
13:05~13:30 今回の趣旨説明:八木宏昌 先生 (理研・BDR)
13:30~14:15 プレナリーレクチャー:木川隆則 先生 (理研・BDR)
14:15~14:30 休憩
14:30~17:00 無細胞発現ワークショップ
14:30~15:15 基礎講座:矢吹孝 先生 (大陽日酸)
15:15~15:30 準備
15:30~17:00 実技指導:矢吹孝 先生
 実演:松田夏子 先生 (大陽日酸)

2021年12月14日(火)司会:齋尾智英(徳島大・先端酵素)
9:00~9:30 矢吹孝先生 ワークショップ講評
9:30~9:35 難タンパク質発現の紹介:
 ハロロドプシン:宮ノ入洋平
 S蛋白:竹内恒(東大・薬)
9:35~9:40 結果写真撮影会
9:40~10:10 講演1:宮ノ入洋平 先生
10:10~10:20 休憩
10:20~10:50 講演2:小橋川敬博 先生(熊本大・生命科学)
10:50~11:20 講演3:坂倉正義 先生 (横市大・総合文化)
11:20~11:50 講演4:幸福裕 先生 (東大・薬)
11:50~12:00 講評:宮ノ入洋平

講義映像・グループ演習結果(ワークショップ参加者のみ)

第4回ワークショップ

創薬研究および産業研究におけるNMR
2022年5月19日,20日開催

プログラム
5/19 司会:齋尾 智英
13:00~13:50 前回セミナーの振り返り・今回の趣旨説明・基礎講座:竹内
恒 
13:50~14:35 講演1-1 食品の研究開発とNMR
 山口 秀幸 先生 [味の素株式会社 バイオ・ファイン研究所]
休憩
14:45~15:30 講演1-2 細胞表面受容体の分子認識と創薬に向けた取り組み
 前仲 勝実 先生 [北海道大学薬学研究院]
15:30~16:15 講演1-3創薬現場で17年間のNMR活動を通じて思うこと(仮)
 鳥澤 拓也 先生 [中外製薬株式会社]
[19:00~オンライン懇親会]

5/20 司会:齋尾 智英       
9:30~10:15 講演2-1 創薬をめざしたNMR法によるRNAと低分子化合物の相互作用解析
 河合 剛太 先生 [千葉工業先進工学研究科]
10:15~11:15 特別講演2-2 Leveraging the power of computational
methods for structure-based drug discovery.
 Prof. Haribabu Arthanari [Harvard Medical School]
11:15~11:30 講評:宮ノ入洋平

第5回ワークショップ

NMRハードウェア
2022年9月13日,14日開催

プログラム
9/13 司会:宮ノ入 洋平
13:00~13:40 今回の趣旨説明、前回WSのfeedback : 八木 宏昌
13:40~14:30 講演1 山本 昭彦 先生(ブルカージャパン㈱)
  「NMR分光器の中はどうなっているの?」
14:30~14:40 休憩
14:40~17:40 体験型ワークショップ 武田 和行 先生(京都大)
18:00~    懇親会

9/14 司会:宮ノ入 洋平       
9:00~9:50 講演2 朝倉 克夫 先生(日本電子㈱)
  「NMRプローブの開発と利用」
9:50~10:00 休憩
10:00~10:50 講演3 松木 陽 先生(大阪大)
  「高磁場・極低温DNP-MAS-NMRの装置と方法論ー失敗と成功の動的平衡ー」
10:50~11:40 講演4 仲村 高志 先生(理研)
  「高温超伝導バルク磁石を用いたNMRの可能性」
11:40~11:50 講評: 齋尾 智英

講義映像・スライド(ワークショップ参加者のみ)

第6回ワークショップ

統合型構造生物学研究
2023年3月16日,17日開催

プログラム
3/16 司会:宮ノ入 洋平
13:00~13:10 開会あいさつ  原田 慶恵先生(大阪大)
[蛋白研共同利用・共同研究のご案内]
13:10~13:30 前回のフィードバックと今回の趣旨説明 八木 宏昌 (理化学研究所)昌
13:30~14:20 齋尾 智英先生 (徳島大) 
14:20~14:30 休憩
14:30~15:20 北原 亮先生 (立命大)
「高圧力NMR、ガス圧NMRのご紹介と、共同研究の重要性、面白さ」
18:10~    懇親会

3/17 司会:宮ノ入 洋平       
9:00~9:50 栗栖 源嗣先生  (大阪大)
9:50~10:40 杉田 有治先生  (理化学研究所)
10:40~10:50 休憩
10:50~11:40 杉山 正明先生  (京都大)
「Particle(or Molecular)Dynamics and System Dynamics
     investigated with integrated approach」

11:40~11:50 BINDS支援事業に関して 井上 豪先生 (大阪大)
11:50~11:50 閉会あいさつ  宮ノ入洋平

講義映像・スライド(ワークショップ参加者のみ)

第7回ワークショップ

タンパク質のダイナミクスと機能
2023年10月2日,3日開催

プログラム
10/2
13:00~13:05 開会の挨拶: 原田慶恵(大阪大)
13:05~13:30 前回の振り返りと今回の趣旨説明
13:30~15:00 基礎講義と講演1:竹内 恒先生(東京大)
15:00~15:10 休憩
15:10~16:00 講演2: 中曽根 祐介先生 (京都大)
「過渡回折格子法とNMRの融合によるタンパク質ダイナミクスの時空間分解計測」
16:00~16:50 講演3: 久保 稔先生(兵庫県立大)
「時間分解振動分光による酵素中間体の化学構造解析」
       懇親会

10/3
9:00~9:50 講演4: 外山 侑樹先生(理研)
「磁化交換実験によるタンパク質と核酸のダイナミクス解析」
9:50~10:40 講演5: 中川 洋先生(JAEA)
「マルチドメイン蛋白質のドメイン運動と過渡的状態」
10:40~10:50 休憩
10:50~11:40 講演6: 菅瀬 謙治先生(京都大)
「動的溶液環境下のタンパク質の動的構造」
11:40~11:50 閉会の挨拶

講義映像(ワークショップ参加者のみ)

ツールダウンロード

自動構造解析ソフト MagRO

ワークショップで使用する構造解析ソフトMagROはPDBj-BMRBのサイトからダウンロードできます。

サイトからダウンロード

NMR測定簡易マニュアル

大阪大学蛋白質研究所 NMR測定マニュアル

ダウンロード

北海道大学次世代物質生命科学研究センター NMR測定室

サイトからダウンロード

皆さまからのご質問への回答

FAQコーナー

このコーナーでは、本HPに寄せられたご質問や、過去のワークショップのアンケートから頂いたご質問・ご要望に対しまして、ワーキンググループメンバーからの回答、提案を紹介しております。

リモートNMR測定において、各拠点の先生方が、標準的なコマンド以外に、便利なスクリプトを利用していました。独自に作成されたスクリプトに関しましては、作成者に直接問い合わせていただくことになります。「NMR共同利用拠点のご紹介」ページにて、各拠点の管理担当者にお問い合わせください。

このことに関連しまして、北海道大学のNMR拠点管理者の久米田先生より、スクリプトに関する詳細なコメントやTipsの紹介などをまとめていただいております。ぜひ、下記のサイトをご参照ください。
http://protein.pharm.hokudai.ac.jp/nmr2021/index.php?page=short

また、バイオNMR実験用に作成されスクリプト集が一部公開されております。ご興味のある方は、下記URLをご参照ください。蛋白質主鎖・側鎖シグナル帰属用の実験セットアップやSOFAST/BEST NMR実験のセットアップが簡便にできるようなラインナップとなっております。

・スクリプトダウンロードサイト
https://www.ibs.fr/research/scientific-output/software/pulse-sequence-tools/article/nmrlib-2-0-ibs-pulse-sequence-tools-for-bruker-spectrometers-4279?lang=f

・スクリプトに関する論文  
https://doi.org/10.5194/mr-2020-25

 今後、より多くのユーザーの皆様に簡便に最適な実験をセットアップできるよう、本ワーキンググループからも、装置メーカに要望などをお伝えしていきたいと思います。

各種NMR実験を行う上で、1Hの90°パルス長の決定は重要なパラメータとなります。このパラメータの決定方法ですが、手動でパルス長を変えながら360°パルスや180°パルスを確認することになります。Brukerのソフトウェアにおいても“gs”モードで、パルス長を手動で変えながら線形の変化をみて決定したり、“paropt”コマンドで指定した範囲内でパルス長を自動的に変化させてプロファイルをみる方法など複数の手法があります。さらには“pulsecal”コマンドを使用すれば、自身でパルス長やパルスパワーを指定しなくても自動的に1H 90°パルスを決定することもできます。どの手法が最適なのか、一概に示すことはできませんが、それぞれの手法の特徴を知っておくことが重要かと思います。

“pulsecal”では、1H 90°パルスが自動で決定されるだけでなく、その値から水消し用のパルス等、対象の実験に必要なパルスパワー、 パルス長が自動的に設定され、すぐに実験をスタートすることができます。一方で、ブラックボックス化されてしまっており、最適な条件を満たしているのか、わかりにくいです。“paropt”や“gs”では、実際にプロファイルや線形を確認しながら決定することができます。さらに1H 90°パルス以外の、様々なパラメータについても、実測しながら個別に決定することができます。しかし、目的の実験に適用する際は、手動で入力することになるので、入力ミスなどが生じることもあります。

例えば“pulsecal”で90°パルスを決定したのち、その値が妥当か否か、”paropt”や“gs”で実測して、確認する方法なども考えられます。これを機会に、自身で決定方法を工夫していただけるとよいかと思います。

現在、世界的に猛威を奮っている新型コロナウイルス感染症に対し、様々なプロジェクトが進行している。関連蛋白質の構造解析は世界的に取り組まれており、2021年4月8日現在で、1,133個の立体構造情報がPDBに登録されている。

COVID-19関連蛋白質の立体構造データベース
 
これら情報をもとに、治療薬の開発などが期待されている。NMRを利用した構造動態解析、相互作用解析も、新薬開発において注目されており、第2回ワークショップにおきましても、SARS-CoV-2蛋白質を対象としたNMRスペクトルの測定も行われました。現在、下記サイトにてSARS-CoV-2蛋白質のNMRスペクトルが公開されております。今後、これら情報をもとにした創薬研究への展開が期待されております。

SARS-CoV-2蛋白質のNMRスペクトル


溶液NMR法は、動的な構造情報を原子分解能で観測することができるだけでなく、生体高分子が実際に働く細胞内での挙動も解析することができる優れた手法です。一方で、観測対象の分子量が大きくなると、シグナル感度が大幅に低減し、解析は困難を極めます。この問題を打破するために、超高磁場NMR装置や極低温プローブの開発やTROSY、CRINEPT法などが確立されてきました。さらに、試料に安定同位体標識技術についても、重水素化標識やメチル基特異的な安定同位体標識および立体整列同位体標識法などが開発されております。このほかにも常磁性金属を利用した構造情報、準安定構造情報の解析法など、様々な技術開発がなされてきました。現在、溶液NMR法による精密立体構造の解析という面では、実質的に分子量50-60kDaといったところが上限かもしれませんが、他の手法と組み合わせた構造情報の取得や、相互作用解析や動態解析といった研究に関しては、100 kDaを超えるような膜蛋白質や、600 kDaを超えるプロテアソーム、900 kDaのシャペロニン複合体などを対象とした例は、多数報告されております。

 1.2 GHz超高磁場NMR装置の開発や15N CRINEPT法、13C-19F TROSY法、動的核分極、超偏極NMR法など、今後のブレイクスルーに向けた技術も生まれており、今後さらなる高感度化や数MDaにおよぶ超分子複合体を対象としたNMR研究の発展が期待できます。次回以降のワークショップで、これらの展望など、皆様と議論できればと思います。

北海道大学 次世代物質生命科学研究センター NMR測定室

ホームページ

[お問い合わせ等ご担当者] 久米田 博之 先生

[電話番号]  011-706-9009

[E-MAIL]  kumeta(あっとまーく)pharm.hokudai.ac.jp

    横浜市立大学 生命医科学研究科NMR装置群共用利用

    ホームページ

    [お問い合わせ等ご担当者] 栗田 順一 先生

    [E-MAIL]  nmropen(あっとまーく)yokohama-cu.ac.jp

      理化学研究所 横浜キャンパス NMR研究基盤

      ホームページ

      [お問い合わせ等ご担当者] 長島 敏雄 先生

      [E-MAIL]  nmrkaihou(あっとまーく)riken.jp

        大阪大学 蛋白質研究所 NMR装置群

        ホームページ
        施設紹介資料

        [お問い合わせ等ご担当者] 宮ノ入 洋平

        [電話番号]  06-6105-6078

        [E-MAIL]  y-miyanoiri.protein(あっとまーく)osaka-u.ac.jp

          大阪大学大学院理学研究科 分析機器測定室

          ホームページ
          施設紹介資料

          [お問い合わせ等ご担当者] 稲角 直也 先生

          [E-MAIL]  analysis(あっとまーく)tech.sci.osaka-u.ac.jp

            ワークショップ参加受付

            基礎から学ぶ最新NMR解析法

            NMRboxをつかったオンライン解析
            日程;2024年4月23日(火)、24日(水)


            性別
            男性 女性 無回答
            年齢
            20歳以下 21歳-30歳
            31歳-40歳 41歳-50歳
            51歳-60歳 61歳以上
            参加日数
            初日のみ参加 二日目のみ参加
            二日間参加
            参加形態
            対面参加(先着 20名)
            オンライン

            *対面参加の方は、NMR装置見学やNUS実験のセットアップも体験いただけます。インターネット接続可能なPCをご持参ください。

            個人情報の取り扱いについて
            取得した個人情報は申し込み分のワークショップ、今後開催の案内および参加者集計のみに利用し、第三者への提供は行いません。

            代表挨拶

            竹内 恒

            次世代NMRワーキンググループのホームページにようこそお越しくださいました。代表を務めております産業技術総合研究所の竹内恒です。

            このワーキンググループは、これまでNMRに触れることのなかった皆さん、NMRについてある程度は知っているけれどもどう使うの?と考えている皆さんに、「NMRでこんなこともできるのか!」という体験をより多く提供し、NMRを身近な技術として活用いただける未来を目指し、発起人である徳島大学の齋尾智英さん、大阪大学の宮ノ入洋平さん、理化学研究所の八木宏昌さんとともに活動しております。

            タンパク質をはじめとする生体高分子の立体構造解析技術は、近年、急速な進歩をみせています。私が研究の世界に足を踏み入れた1990年代の後半には、何年かかっても難しいのでは?と思われたGPCRなど、非常に難しい膜蛋白質や極めて複雑な超分子複合体の立体構造情報が、条件さえそろえば、たちどころに明らかになる時代となりました。しかしながら、美しい立体構造が得られれば得られるほど、その精緻な立体構造情報を、より高度な生命現象の解明や革新的な創薬に繋げることへの難しさが意識されます。構造と機能をより直接的に結びつける新たな技術への期待が、これまで以上に高まっています。

            そもそも、生体高分子は柔軟に立体構造を変化させながら機能を発揮する特性を持っています。生体高分子が持つ幅広い時間領域にまたがる動的な構造は、生体に特有の環境において、様々な分子との相互作用を行うことで、遺伝情報をしてコードされた以上の機能的な広がりをもたらします。今後、このような生命現象の理解と応用を目指すサイエンスが進む先に、より生体内に近い環境や、究極的には細胞内や組織内で、タンパク質の動的構造解析が行われる未来が来ることでしょう。私たちは、このような状況において、多様な生理環境で、生体高分子の動的構造解析を行うことが可能なNMR技術は、ますます重要になると考えています。
            そこで、私たちは、少しとっつきにくかったNMR技術の有効性を、幅広い分野で研究をされている皆さんに実感してもらい、皆さんの研究の発展に活かしてもらいたい、そのような思いでこのワーキンググループを立ち上げました。定期的なワークショップの開催、充実したホームページ、NMR技術支援ネットワークの構築などを通じて、NMRをわかりやすくお伝えることで、皆さんとともに、サイエンスとNMRの新しい未来を創っていきたいと考えています。

            私たちはこのワーキンググループにあえて「次世代」という名前を付けました。これは、常に5年、10年先を見据え、バイオNMRに限らずNMRの新たな可能性を常に探求し続ける我々の活動が常に未来に向かって変化し続けていくこと、また、その際に、さらにその次を担うような若い人々を巻き込んでいきたいとの考えを表現するものです。是非とも、次世代のNMRの在り方を模索する我々の活動にご賛同いただくとともに、ワークショップへの参加などの活動を通じて、あたたかいご支援やご意見をいただき、「ちょっとNMRでもやってみるか」と気軽に思ってもらえる未来を、皆さんとともに作っていければと考えております。

            2020年10月5日 竹内 恒

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            次世代NMRワーキンググループではともに活動する方々を募集しています。

            齋尾智英

            徳島大・先端酵素

            竹内恒

            東大・薬

            宮ノ入洋平

            阪大・蛋白研

            八木宏昌

            理研・BDR

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